このページを読みながら、順番にことばを集めていくと、最後に自分の詩ができあがります。むずかしく考えすぎず、まずは書けそうなことばから進めてください。
まず、詩の中心にするものを1つ決めます。詩は話を広げすぎると弱くなります。1つにしぼると、まとまりのある詩になります。
「帰り道」や「雨」のように、見たり聞いたりしやすいものを選ぶと作りやすいです。
気持ちをいきなり書くより、まず見えることを書くと詩らしくなります。カメラで見えることばを集めます。
「空」なら「赤い」「広い」、「雨」なら「細い」「白い」のように考えます。
詩では、見えることだけでなく、音や手ざわりも大事です。これを入れると、読んだ人の頭の中に場面が浮かびやすくなります。
「雨」なら「ぽつぽつ」「つめたい」、「くつ」なら「こつこつ」です。
「かなしい」「うれしい」とそのまま書くより、行動や様子で見せるほうが強い詩になります。
「かなしい」ではなく「下をむいて歩く」と書くと、気持ちが伝わりやすくなります。
詩では、説明の文をそのまま書かず、少し言いかえると印象が強くなります。
「雨がふっている」より「白い糸がおりてくる」のほうが、場面が目に浮かびます。
たとえを使うと、ふつうの文が一気に詩らしくなります。「〜みたいだ」「まるで〜」を使うと作りやすいです。
「かばんが重い」を「かばんは石みたいだ」にすると、重さが伝わりやすくなります。
同じことばをくり返すと、リズムができて詩らしくなります。
「まだ明るい」「まだ鳥が鳴く」のように使うと、気持ちや場面を強めることができます。
詩では、文を短く切ると読みやすくなり、大事なことばが目立ちます。
「雨がふる」を「雨が」「ふる」と分けるだけでも、詩の形に近づきます。
ここでは、集めたことばを使って2行だけ作ります。長く書こうとしなくてかまいません。
「白い糸が / 空からおりる」は雨の詩の始まりです。「こつこつ / くつがひとつなる」は帰り道の詩の始まりです。
後半では、気持ちを言葉で説明せず、場面や動きで足します。
「ぼくは下をむく」と書けば、悲しさや重さが伝わります。「まだ / 信号は赤い」のように、くり返しや色を入れてもいいです。
最後は「〜と思った」のように説明で終わるより、場面や音で止めると余いんが出ます。
「風だけが先に行った」で終わると、さびしさや静けさが残ります。
題名は、詩の中心になることばを短くつけるとよいです。
「気もち」「思い出」のように広すぎる題名より、「白い糸」「くつの音」のように具体的な題名のほうが強いです。
これは「雨」をテーマにした完成例です。見えることばの「白い糸」、くり返しの「まだ」、行動で気持ちを見せる「下をむく」、余いんのある終わり方「風だけが先に行った」を使っています。
これは「帰り道」をテーマにした完成例です。音のくり返し「こつこつ」、擬人法の「くつだけしゃべっている」、たとえの「石みたいだ」を入れています。短いですが、場面が伝わる詩になっています。
詩は書いて終わりではありません。最後に見直します。
「気持ちを説明しすぎていないか」「見えることばが入っているか」「くり返しがあるか」をたしかめると、詩の質が上がります。